ラリーエリソンはオラクルというデータベース会社を作った人で、現在世界4番目のお金持ちの人です。ちなみに、シリコンバレーの中ではトップです。また、2000年の年には世界No.1のお金持ちになったこともあります。
そんな彼はよくカリスマと呼ばれます。通常製品や商品を売る場合、物ができてから色々売り込みに行くと思いますが、彼は逆の事をします。つまり、売り込んでから製品を作るのです。ここからしても普通では考えられないことです。実際にまだない物をプレゼンし、顧客をつかんでいく。
どうしたらそんなことが可能になるのかというと、そのプレゼン能力にあります。今ないものを実際ここにあるようなしゃべり方で説明し、人々を魅了していく。これが他にできるのはスティーブジョブズとか、プレゼンの自信のある人しか出来ません。しかし、ジョブズと違うところは、本当にものが無いというところです。もちろんジョブズは製品を完璧に仕上げてから、プレゼンを行います。ただその説明の仕方は、製品を魅力的に説明し、今までにどこにもないものを作ってきたぞと言わんばかりのプレゼンをし、人々を魅了します。
また、昔の安定してしていなかった、オラクルデータベースを冷蔵庫で例えるとこうなるでしょう。この冷蔵庫はどの食品でも長時間保存することが出来て、付属の専用の部品を作ることによって、果物も、お菓子も長時間保存することが出来るとアピールし、また来月には販売することが出来ると言うでしょう。
しかし、実際来月になると、まだぜんぜん完成していなく、出来上がったのはその次の月になり、また果物とお菓子の部品もまだ研究開発中ということが分かり、そして、使っているとなんだか冷蔵庫から煙が出てきてしまう。
これがオラクルデータベースだったのです。(もちろん今はそんなことはございません。)
しかし、その製品であってもシェアは上位にあり、そのブランド力を高めていき、今では不動のトップシェアを誇っています。それが可能にしたものは、やはりエリソンのカリスマ性に尽きるでしょう。
またオラクルには「リスクをとらないことこそがリスクである」という言葉があります。
これは非常にオラクルらしい理念であり、傘下の日本オラクルにも浸透しています。
しかし、日本オラクルが上場する前は、この言葉はあまり浸透していませんでした。それどころか、まったくリスクを犯さないような行動を心がけていたのです。
日本オラクルはアメリカ傘下の企業としては異例で、上場をしている会社です。しかし、上場をしようと企画が出た時はほとんどの社員がまったくする気ではなかったのです。
なぜならば、前述のとおり、アメリカ傘下の会社が上場するということはまったく前例がない出来事でした。それが理由で、上場することは廃止になるまでに至りました。
しかし、当時の日本オラクルの佐野社長は上場に対して前向きに取り組み、絶対に上場させたいという意気込みがありました。
そして、上場するかしないかを最終決定する会議で、以下の言葉をエリソンに言いました
「この会社はいくら良いアイデアや、優れた企画があっても、前例がないの一言で何もしない会社なのですか。」
これに対して、エリソンが黙っているわけがありません。今までも他の会社がやらないことを率先してやってきた会社で、「上場は絶対する」と一言怒鳴り、上場は決定しました。
このようなことがあり、リスクを多く取っていこうと考えたのではないでしょうか。
ちなみに、エリソンは家を日本庭園にするほど日本好きで、自家用のヨットの名前もさくら号やさよなら号と日本語を使うほどです。
また、オラクルという会社名なのですが、日本語にすると神託という言葉になります。これは神からのお告げ、神託という意味で、神がかっているエリソンにしても非常にマッチしているネーミングですね。
参考にした本:日本オラクル
0 件のコメント:
コメントを投稿